社会にはルールがある。会社にもルールがある。例えば会社のルールを守らずにズルく立ち回り得をすることもできる。そのようなことをする人間は、実際には得をするが、心の中に借金を背負うことになる。一つだまして得をしたら、一つ心の中に借金が増える。この心の中の借金は目には見えない。この心の中の借金は、長い人生の中でいつかは清算しないとならない。行き詰まり、孤独になり、無気力になり、様々な形として必ずつけとして返ってくる。その場その場では得したとほくそ笑んでいるが、そのような人間は必ずどこかで行き詰まる。ずるい人が結果を出し、まじめな人が損をするなんてことはいくらでもある。そのような時に大事なことは、ずるい人は必ずどこかでつまづく。神様が必ず罰してくれると自分に言い聞かせ、ずるい人の道に決して入らないこと。いくらずるい人にこっちにこいと言われても、自分の道をまっすぐ歩くこと。
「自分の意思をはっきり伝えないと、周りにずるい人が集まってきます。人に対して自分の意見や気持ちを伝えられるようになって、一人前の大人です」
著 加藤諦三 一部抜粋