「こちらが好きになれば、相手もまたこちらを好きになると言われる。その通りである。しかし【人を好きになれ!】と言われても、コミュニケーションできない人には無理であろう。コミュニケーションできない人は、よくトラブルを起こす。それは【ごめんね】と言えば済むことを【ごめんね】と言わないで、些細なことを大ごとにしてしまうから。謝ることは相手の心の扉を開けること。謝るという素直さが関係を深める。謝ることは仲直りをすること。心に傷を与えた時と、物の損害を与えた時の謝り方は違う。ある先生が【問題を起こす母親は、すぐに物を持ってくる】と言っていた。お金で解決するのは損害を与えたとき。心の傷はお金では解決できない。コミュニケーションできない人はそこの違いが分からない」

著 加藤諦三 一部抜粋