「甘えを持っている人が【ラッパ吹き】といわれる感情的恐喝者に会うと、いいカモになる。このラッパ吹きは最も狡猾な感情的恐喝者である。彼らは愛とかお金とか出世をちらつかせて、相手を操作する。彼らの望むとおりに相手が行動しなければ、それをあげないと言う。【人参をぶらさげて馬を走らす】という、あの格言である。最後に馬に人参をあげるならまだいいが、彼らは最後に人参をあげない。社会的にいろいろと問題を起こす新興宗教などもこれである。【こうすれば幸せになるよ】と言う。そうすると、よたよたのおじいさんがバスから降りてお金を持ってくる。幹部はベンツに乗っている。【地獄に落ちるぞ】という脅しも、有効である。母親が子どもに【そんなことするとお母さんもう来ないわよ】と言う。これも母親の感情的恐喝である。昇進をちらつかせて働かせる社長も同じであろう。何かを【してあげる】と言う人は、まず何もしてくれない。心理的に健康な人はそのことが良く分かっている。だから【こうすれば、こうしてあげる】というようなことを言う人を信用しない。信用しないというよりも相手にしない」

著 加藤諦三 一部抜粋