「会話の中に生きる道がある。ただ闇雲に努力すればいいというものではない。【本当の自分】でない時には会話がない。会話が続かない。興味があるから、会話が進む。【本当の自分】でない時には状況は話せるけども、感情を話せない。【本当の自分】でないと、心からの喜びも、心からの悲しみもない。恋愛も本当の恋愛をしていないから、自分の恋愛を延々と話せない。そして【本当の自分】で生きている人は、意見がはっきりしている。【本当の自分】で生きていない人には親しい人がいない。僕が歩いてきた道は石橋だと思ったら、石橋ではなかった。その時に【本当の自分はどこにいる】と悩む。その時に【本当の自分】を探し出す。有名になれば幸せは手に入ると思ったら、入らなかった。真綿と思っていた布団は、実はわらだった。これに気づくためには仲間が大切。親しい仲間から【名誉なんてそんなもの大切ではないよ】と言われたら【そうかな】と思うのではないか。救われるためには素直に言うこと」
著 加藤諦三 本当に自分はどこにいるより一部抜粋