「迎合する人はトラブルを招く。迎合する人は自分の意思がない。言い訳をする人は、人がついていかない。上司が部下に迎合すると、部下は上司を舐める。上司が迎合すると質の悪い部下は【この上司は使いやすい】と思うだけ。迎合した時に自分のまわりに集まるものは質の悪いものばかり。迎合する上司の周りに集まる部下はずるい部下ばかりである。その上司の立場が変わればすぐに裏切る。そして裏切られた元上司は【あれほどしてやったのに、これは何だ】と悔しがる。【煮え湯を飲まされる】という言葉があるが、まさに迎合する人は煮え湯を飲まされる。酷い目にあう。その悔しさで夜も眠れなくなる。胃がおかしくなる。ストレスから体調を崩す。こうして周囲に迎合していた人は消耗し、やつれ、虚しく人生を終わっていく。卑怯な人、ずるい人は何も会社だけで活躍しているわけではない。家族関係でも恋愛でも、卑怯な人は卑怯なのである。家族関係でずるく立ち回る人が、会社で誠実に働くという事はない。恋人として誠実な人が会社で卑怯な立ち回りをすることはない。卑怯だとか、ずるさというのはその人の質である。ずるい人が恋愛をし、ずるい人が仕事をし、ずるい人が結婚をして、ずるい人が親になる」
著 加藤諦三 たくましい人より一部抜粋