女性を口説くとき、同時に二人にアプローチしていると相手は矛盾を感じるもの。ばれないようにうまくやってるつもりなのですが、相手は直感的にわかるものです。理屈では説明できないがどうもおかしいなと相手は感じる。結果、二兎追うものは一兎追をも得ずのことわざ通りになる。当然、既婚者や彼女がいる場合、すべて失うこととなる。ただまれに、五兎追えば一兎を得る場合もある。笑

「肉をくわえた犬が、川に映った自分の影を見た。自分ではない大きな犬が大きな肉をくわえていると思い、それを取ろうとして吠えたところ、自分がくわえている肉を落としてしまった。欲張りな人は不満な人である。そして、欲張りで不満な人は、自分が欲しいというものを相手が持っているのがイヤなのである。また、他人の持っているものを、【あれも持ちたい、これも持ちたい】と思う。なぜそんなにまで色々なものが欲しいか。それは、それらのものを持って、【私はこんなに持っている】と人々に自慢したいから。そして、自分を傷つけた人々を見返してやりたいから。欲張りで不満な人は憎しみを持っている。この犬は憎しみで生きているから吠えたのである。そして憎しみを持っていると、この犬のようにすべてを失う。憎しみからの努力は、ほとんどが報われない。この犬は、自分が今持っているもので【今日一日を精一杯生きる】ということを忘れている。そして、この犬は相手から取ろうとしている。最後には、もともと自分の持っている肉までも失ってしまう」

著 加藤諦三 一部抜粋