「波長が合う、合わないもコミュニケーションで大切なこと。コミュニケーション能力がないと【波長が合う、合わない】がわからない。人はすべての人と親しくつきあう必要もないし、不可能である。ある出会った人と波長が合って一生懸命になる。そこで物事はうまく回転する。しかし出会った人と波長が合わない。そのときに一生懸命になるだけでは消耗するだけ。一生懸命になればなるほど消耗する。あの人とは波長が合わない。そう思ったらその人を心の中で捨てる。隣人であろうと、親戚であろうと、この人とは波長が合わないと思ったら心の中で捨てる。現実の世界では接触をしても心の世界では接しない。それがコミュニケーション能力。なぜある人に対しては緊張し、別の人には緊張しないのか?あるまじめな男性が【会っていて緊張する女と、緊張しない女がいる】と言った。それはそのまじめな男はコミュニケーション能力がないから。その男には【好き嫌い】がないからである。好き嫌いがわからない。嫌いな女には会わなければいい。緊張する女には会わなければいい。でも彼は会う。彼には好き嫌いがない。【誰でも】と思うから、緊張する人に会ってしまう。嫌いなら会わなければいいが、皆にいい人と思ってもらいたいから会う。そしてその人が、緊張する人というのは、その人に批判的な人である。そしてその人は相手に対して自分の弱点を隠そうとする人である。好き嫌いがないということは、問題が起きる。トラブルが起きる人は、最初が当たりがよい。セールストークや日常のあいさつではなく、深いコミュニケーションをするには信頼がないとできない。人から信頼されるには、その人が自分を受け入れていること。好かれる人は、自分を受け入れている人。絶対に自分の間違いを認めない態度が相手をいらつかせる。間違いを認めない態度は素直ではない。素直でない二人がいると、イライラする。イライラしている時にはお互い素直でない。こうした、自分を受け入れない人同士が出会うとトラブルになる」

著 加藤泰三 好かれる人より一部抜粋