「好かれる人は、こちらが全部を言える人。全部をしゃべれる人。人は、自分の気持ちを言える人を好きになる。自分の気持ちが【がっかりしている】ときに【がっかりしている】と言える。その人といると、それを言える素直さが出る。物事を受け止めてくれる人。その人を受け入れてくれる人。人は、そうした人を好きになる。好かれる人を見ると、ありのままに人を受け入れている。それは自己実現している人。自己実現している人は、無意識に憎しみの感情を持たない。そうした人から、間抜けと言われても、阿保と言われてもほっとする。その人といると、期待の重みから解放される。自分の弱点を話す。相手は【そういうことがあっても、仕方がない、しょうがない】と思う。それもこれも、相手は納得する。何を話しても相手は、それでも仕方がない、こう感じている状況。庭にペンペン草が生えている。取っても、取っても生えてくる。しょうがない。弱点があっても【それでも私は好かれているんだ】と思うことで、人はその弱点を乗り越えていく。自己実現している人、好かれる人は、バカを前向きに受け入れることができる。【学歴なんかなくても、オレはお前が好きだ】という人がいて、自信が持てるようになる」

著 加藤諦三 好かれる人より一部抜粋