前回に書いた通りキャバ嬢は疑似恋愛が仕事である。その際にどの程度の疑似恋愛をしているかで人間の質が出る。私たち付き合ってるよねといいながらお店である程度のお金を落とさせる程度なら、何ら悪くもない。金額にもよるが。むしろ休みも削ってご飯に行ったり努力をしていれば普通に仕事をしているだけである。一方で質が悪いのは、ケツを決めてそこまではめちゃくちゃ引っ張って飛ぶ。結婚詐欺や誕生日に辞める詐欺。両方ともケツを決めて計算してそこまでは引っ張る。まだ引っ張れそうならば先延ばしにする。トラブルになったり、お客を自分の思うままにコントロールできなくなれば、飛ぶか店を出禁にする。キャバ嬢の本質を見抜くには、元キャバ嬢をお客様として一緒に連れて行けば、一人一人見抜いてくれる。泥棒を捕まえるには、泥棒を雇えばよい。泥棒は泥棒のとこをよく理解している。キャバ嬢もキャバ嬢のことをよく理解している。
「恋をすると相手が何をしてくれるかを考える。男性がトイレに行っている間に女性は化粧をする。そのエネルギー。そうした自分に気づく。キレイに見せたい。そういう自分を知る。そしてこの女性はレジで、相手の男性が払ってくれるのを喜んでいる。ひと言、【私も半分払うわ】と言う方が好かれる女性。そして男性が払った後で【ありがとう。美味しかったわ】と言えばいい。お世辞は好かれないけど、感謝は好かれる。男性は感謝されて、自分の存在を認めてもらえるから相手を好きになる。相手の存在を認めてくれる人が好かれる人。好かれるためには相手の存在を認める」
著 加藤諦三 好かれる人より一部抜粋