「自信というのは、自分の外面的な何かが変わってでてくるものではない自信は、外面的にはまったく同じであっても、自分の生活態度や生活への考え方が変わってでてくるもの。自分がA企業からB企業に転職したから自信がついたとか、自信を失ったとかいうものではない。給料が二倍になったから自信が二倍になるというものではない。給料は同じであっても、お金に対する自分の内からの考え方が変わることで自信がつくのである。同額のお金を、他人に見せるために使おうとするか、自分が生活を楽しむために使おうとするかによって自信が得られたり、なくなったりする。お金に向かう自分の態度や考え方によって自信は生まれたり、なくなったりする。自分が同じ企業にいても、上役にありのままの自分の姿を見てもらおうとするか、実際以上に見てもらおうとするかによって自信は生まれてもくるし、今まで同様自信の欠如に苦しみもする。自分の現実を回避しようとするか、真正面から受け入れるか、ということで自信は左右される。就職先が変わることが自信の増減に影響するのではなく、就職についての自分の側の考え方と態度が変わることによって自然と自信がついてくる」

著 加藤諦三 自信より一部抜粋